屋上少女と弱虫少年
優季の手紙 春琉
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家族のみんなへ、
この手紙を読んでいると言うことは私はもうこの世界に居ないんだね。
ごめんね。こんな子供で。
お母さん。
産んでくれてありがとう。お母さんの娘に生まれてよかったよ。私は少しめんどくさい娘だったかもしれないけど、そんな私でも育ててくれたことに感謝します。学校から帰ってお母さんに 何かあったの? そう言われる度胸が痛くなってました。気が付かれてとかそうゆうのじゃない。お母さんに相談できない私が悪かった。そんな私だからこうなってしまった。ごめんね。
次にお父さん。
育ててくれてありがとう。私のわがままにも付き合ってくれてめんどくさかったと思います。それでも笑顔を向けていてくれて嬉しかった。
お父さんに叱られた時はいっぱい泣いた。でもお父さんは叱った後優しく抱きしめてくれた。それが嬉しかった。多分これを読み終わったらお父さんは怒るよね、。こんな娘でごめんね。そして凪央。
凪央が産まれてから私は我慢することが多かった。それでも凪央が悪いとかは全然思わなかった。凪央が立てるようになった時ほんとに嬉しかった。凪央がおねーちゃん!って呼ぶ度に嬉しくなった。私は凪央にとっていいお姉ちゃんだったかな、そう最近は考えています。私はそんないいお姉ちゃんじゃなかったな、って思ってしまいました。こんなお姉ちゃんでごめんね。
最後に。
本当にごめんなさい。そして分かってやれなかったとか、何で悩んでるか分からなかった。それでお母さんたちが責任感を感じなくていい。私が言わなかったのが悪いんだから。自分たちを責めないでください。私は全然いいじゃなかったかもしれないけどそんな中育ててくれてありがとう。これからは空から3人を見ています。そうだ、私は9月13日0時0分に屋上から飛び降りているから。多分その下にいると思う。迷惑になっていると思う、ごめんなさい。
空に行っても3人のことが大好きです。
本当にありがとうございました。

ゆき。
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読み終わったあと自然と涙が出ていた。
僕のことはもちろん書いてはいないが泣いていた。
「起きたら優季が起きてこくて母さんに起こしてこいって言われてめんどくさかったけど起こしに行ったんだ。そしたら居なくて。そんな時優季の勉強机を見たんだ。そしたらその手紙が置いてあって。最初の1文だけ見てそれ持って下降りたよ。」
先輩が悲しそうにしながら笑っていた。
「それで急いで全部見て、屋上から飛び降りたって書いてあったからすぐ学校に向かったよ。そしたら優季が血だらけになっていたんだ。すぐに救急車を呼んだがダメだった。そりゃあ、そうだよなだって7時間以上放置されてたんだから。その日は学校休んだよ。まじで悔しかった。それ以上に母さんと父さんは悔しかっただろうなって思ってる。」
僕は何も言えなかった。
って待って普通に忘れてたけど優季の亡くなった日が8月20日なら、
「もう少しで優季の命日なんだ。」
そっか、、、
その場が少し重くなった。
って命日、、、?
少し嫌な予感がした。
優季が居なくなるんじゃって、。
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