恋を知らない聖剣の乙女は勇者の口づけに甘くほどける。
「ん……ふっ」
「声は我慢しなくていい」
「でもこんなおかしな声、はずかしぃ」
「君が感じている目安になるんだ。むしろちゃんと聞かせてくれ」
「そんな……ぁんっ」

 指の腹で乳首をすり上げられる。
 ゆっくり乳輪をなぞられて、アメリの体がびくりと跳ねた。

「随分と硬くなってきたな」
「な、なにが……?」
「君の乳首だ」
「そ、そんなはずっ」
「いや、触れていない方と比べると良く分かる。見てみろ、こんなにもピンと立っているだろう?」

 ロランの指がいじっている場所が、服を押し上げ隆起している。
 そこを爪の先で弾かれて、アメリは再び甘い声を口から漏らした。

「こう強くつままれるのと、指でなぞられるのと、どちらが気持ちいい?」
「そ、そんなこと、わかんな、いっ」
「分からないことはないだろう。ああ、どうやら両方とも感じるようだな。腕の痛みが引いてきている」

 腫れている腕を持ち上げて、ロランは耳元でふっと笑った。

「なるほど。怪我の回復具合からも、君の性感帯が把握できるわけか」
「あっ」

 左右同時に胸を揉みこまれ、アメリの喉が反り返った。
 どうやら痛みが引いてきて、負傷した手もなんとか動かせるようになったようだ。

「君は耳も弱いんだな」
「あっ、ひゃんっ」

 耳裏を舐められて、驚きでアメリは身をよじらせた。

「あん、ゆうしゃ、それくすぐったいからぁ」

 さらに首筋にいくつも口づけを落とされて、ゾワゾワした感覚がアメリを襲う。
 翻弄されるがまま胸もいじられ続ける状態で、ロランの腕から逃げ出したくても逃げ出せない。

「くすぐったいだけじゃないだろう。見ろ。ずいぶんと腕の腫れが引いてきている」

 赤黒く腫れていた腕は、さっきよりも一回り細くなっていた。
 痛々しさはまだ変わらないが、順調にアメリが気持ちよくなっている証拠なのだろう。

「直接触るぞ」

 なにを、と聞き返す前にアメリの服がはだけられる。
 まろび出た胸が大きく弾んで、ロランの手に捉えられた。
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