恋を知らない聖剣の乙女は勇者の口づけに甘くほどける。

第23話 慣れ

 首筋にロランの唇が吸いついて来る。
 机に座っていれば、確かにロランの傷には触れずに済む。それは分かるのだがロランの顔が近すぎだ。
 筋肉質な肩に手を置いて、アメリは恥ずかしさで身をすくませた。

「あの、もう少し明かりを落としてほしいんですけど」
「駄目だ。見られている方が君は感じるだろう?」

 言いながらロランはアメリの服をはだけさせた。
 たゆんと揺れる胸を捕まえて、揉みしだきながら乳首にしゃぶりつく。

「ひゃあっ」

 じゅっと吸われ、舌が乳輪を一周なぞって来る。
 口内で乳首を転がされ、思わずアメリはぎゅっとまぶたを閉じた。

「聖剣の乙女、ちゃんと見ろ」
「え?」
「君が俺に何をされているのか、ちゃんとその目で確かめるんだ」

 恐々目を開けると、上目遣いのロランと目が合った。
 見つめ合ったままの状態で、延ばされた舌がアメリの硬くなった乳首を何度も弾く。
 何とも言えないいやらしい舌の動きに、かっと頬に熱が集まった。
 だが視線を逸らすことができない。催眠術にかかったように、アメリはロランの動きを目で追った。

「ああ、やはり見られていると君は感度が良くなるな」
「そんな……あぁんっ」

 ふいに下着越しにあわいの中心をなぞられる。
 ぐっと指を押しつけたロランは、乳首を口に含みながらふっと笑いをもらした。

「布越しでも濡れているのが分かる。さっきはずいぶんと乾き始めていたのに」

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