恋を知らない聖剣の乙女は勇者の口づけに甘くほどける。
 切羽詰まったようにロランがもらす。
 急に真剣に見つめられて、アメリの鼓動が大きく跳ねた。

「怪我もあとひと息で完治しそうだ。アメリ、もう少しだけ協力してくれるか?」
「もちろんです」

 こうして恥ずかしい目にあっている趣旨を思い出す。
 アメリも真面目に頷き返した。

「四つん這いになって、尻をこちらに向けてほしい」
「ふぇ、よつんばい!?」

 突然跳ね上がった恥ずかしさ加減に、アメリの声が上ずった。

「ど、どうしてそんな格好を……?」
「すまない、俺がもう限界なんだ。絶対に(ナカ)に挿れたりしない。太ももに挟むだけにするからやらせてほしい」
「太もも? 挟むだけ……?」

 ひとつひとつの言葉は分かるのに、ロランが何を言いたいのかさっぱり理解できない。

「頼む、俺を信じてくれ」
「わ、分かりました」

 そこまで懇願されては、アメリも嫌とは言えなくなってしまった。
 ロランに背を向け、なんとか四つん這いになる。
 そうしてから、この姿勢では後ろの穴まで丸見えではないかとアメリは気がついた。

「や、やっぱりやめ……ひゃあっ」

 いきなり腰を掴まれて、ロランに尻をつきだす格好にさせられる。
 涙目で振りむくと、膝立ちのロランが自分の男根を握りしめていた。

「そのままきつく足を閉じておいてくれ」
「え、ああっ」

 太ももの間に、にゅっと肉棒が差し挟まれた。
 ロランが腰を押し込むと、アメリのあわいを通って、閉じた股の茂みから男根の先端が顔をのぞかせた。
 それが引き抜かれたかと思うと、再びロランが肉棒を突き立てて来る。

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