親愛なる森
「美しいな……」そのまま引き寄せて、私の唇にキスをした。そしてもう一度キスをした。もう一度、もう一度、そして私の身体を抱きしめた。
「こうしてると、自分がいるところが、聖母様の国だってわかるんだ……」
「私もです」そうして見つめ合い、彼は蝋燭の光をひと息に吹き消した。

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