親愛なる森

第2章

第2章

森の屋敷の真東の部屋で、明け方の木漏れ日を感じながらふて寝しているところに、呼び鈴で呼ばれたので、鏡の前で帽子をいけてる角度で被り、ハーヴェイ様の書斎へ繋がる扉を4回ノックして入った。入る時にサルのクスクスが俺の肩に飛び乗る。すると、堀の深い顔に余計に影が大きく入ったハーヴェイ様が、可哀想なくらい切迫した表情で山盛りの手紙と山積みの書類を前に書き物をしていた。
< 16 / 109 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop