親愛なる森
「クリシュナ、あなたの新しい服イヅルから取り寄せてますよ」俺があざす、と答えた代わりに、クスクスがハーヴェイ様の所へ行き、尻尾をハーヴェイ様の指にくるくると巻いた。ハーヴェイ様は、引き出しからレーズンを出してクスクスに与えた。俺は深々とお辞儀をして、使用人らしく振る舞ってみた。ハーヴェイ様は、奴隷として屋敷仕えに来た俺をまるで貴族のように扱い、故郷では王子様が着るようなイヅル衣装を手配してくれているのであった。