親愛なる森
「シャーロット、私は母のこと、今更抱きしめられて謝られても、許せないんだ」
「そうなんですか、許せないんですね、でも、あんなことがあったんだから許せなくて当たり前です」
「だが、あんなふうに抱きしめられて謝られたのに許せない私が、悪人のようで……」
「たった一言の謝罪で、あなた様の25年間が全て許されるとでも?」シャーロットは話しながら手を動かすという器用なことをしていたが、それも難しくなり、手を止めてこちらを見た。
「私は母を殺してしまいたい。母も、いとこのジョージも。この世で最も凄惨な死に方で。苦しみいたぶって……」私はそれを口にしてハッとした。ついにボロを出してしまった。私が何者であるかということを、最も知られたくない愛する人に、出してしまった。私が心の奥深くに、恐ろしい化け物を飼っていることを知られてしまった。
「そうなんですか、許せないんですね、でも、あんなことがあったんだから許せなくて当たり前です」
「だが、あんなふうに抱きしめられて謝られたのに許せない私が、悪人のようで……」
「たった一言の謝罪で、あなた様の25年間が全て許されるとでも?」シャーロットは話しながら手を動かすという器用なことをしていたが、それも難しくなり、手を止めてこちらを見た。
「私は母を殺してしまいたい。母も、いとこのジョージも。この世で最も凄惨な死に方で。苦しみいたぶって……」私はそれを口にしてハッとした。ついにボロを出してしまった。私が何者であるかということを、最も知られたくない愛する人に、出してしまった。私が心の奥深くに、恐ろしい化け物を飼っていることを知られてしまった。