悪魔先輩のプリンセス〜初恋は魔界の王子さま⁉︎〜
***
「ええ……! い、今、なんて言ったの?」
青く晴れた空の下。電車に揺られながら、デニムスカートをギュッと握った。
目の前に座るトーコちゃんが、「ですから」とシャーロットの金色の髪をなでながら微笑む。
「今日はダブルデートってことになっているので、そのつもりで」
トンネルへ入ったのか、窓の景色が一気に真っ暗になった。
「聞いてねぇし」
頬杖をつきながら、わたしの横でふてくされるレオ。わたしだって初耳だよ。
三日前、遊園地に行こうとトーコちゃんから誘われた。おじいちゃんの知り合いがやってるところで、特別に無料で入らせてくれるからって。
大きくなったら、友達と行ってみたいと思っていたから、すぐにお母さんへ相談した。トーコちゃんとレオがいるなら大丈夫って、許してくれたんだけど。
「着きました。アレですよ」
駅から少し歩いて現れたのは、さびれたテーマパークだった。看板は欠けてなくなった字もあるし、柱のところどころツルか伸びてからまっている。わたしたちの他に、お客さんは誰もいない。
「お、おい……、風水。ほんとに、ここか? これって、廃墟じゃねぇの?」
引いた声で、レオが一歩下がった。
「……なんか、雰囲気が……すごいね」
とてつもない負のオーラを感じて、わたしも足が動かない。怖い、怖いよ、トーコちゃん!
「ええ……! い、今、なんて言ったの?」
青く晴れた空の下。電車に揺られながら、デニムスカートをギュッと握った。
目の前に座るトーコちゃんが、「ですから」とシャーロットの金色の髪をなでながら微笑む。
「今日はダブルデートってことになっているので、そのつもりで」
トンネルへ入ったのか、窓の景色が一気に真っ暗になった。
「聞いてねぇし」
頬杖をつきながら、わたしの横でふてくされるレオ。わたしだって初耳だよ。
三日前、遊園地に行こうとトーコちゃんから誘われた。おじいちゃんの知り合いがやってるところで、特別に無料で入らせてくれるからって。
大きくなったら、友達と行ってみたいと思っていたから、すぐにお母さんへ相談した。トーコちゃんとレオがいるなら大丈夫って、許してくれたんだけど。
「着きました。アレですよ」
駅から少し歩いて現れたのは、さびれたテーマパークだった。看板は欠けてなくなった字もあるし、柱のところどころツルか伸びてからまっている。わたしたちの他に、お客さんは誰もいない。
「お、おい……、風水。ほんとに、ここか? これって、廃墟じゃねぇの?」
引いた声で、レオが一歩下がった。
「……なんか、雰囲気が……すごいね」
とてつもない負のオーラを感じて、わたしも足が動かない。怖い、怖いよ、トーコちゃん!