悪魔先輩のプリンセス〜初恋は魔界の王子さま⁉︎〜
学校へ行く途中、手のひらの上に妖精を浮かべて話しかけてみた。
「あなたの名前は?」
『ぷい、ぷい』
可愛らしい声で、返事をしてくれた。
お父さんの言う通り、悪さをするようには見えない。
「プイプイ? とりあえず、プイプイって呼ぶね」
『ぷい、ぷい!』
喜んでいるのか、手の上で跳ねている。
か、可愛すぎる!
「他の人には見えないかもしれないけど、念のため。ここに入っててね」
制服のポケットへ忍ばせると、プイプイはスヤスヤと眠り始めた。
「ちょ、ちょっと待って! どこ行くの?」
何事もなく学校が終わって、帰っていたところ。急にポケットの中で動き出したと思ったら、ものすごい力で引っ張られていく。
プイプイのしわざだ。走って走って、止まらない。マラソンは苦手なのに、息が続かないよ。
やっと足が止まったのは、大きなお屋敷の前。柵できっちり囲まれていて、木や花がたくさん植えられている。
「すごい……お金持ちだ」
のほほんと見とれていたら、ポケットからプイプイが飛び出した。
慌てて捕まえようとしたら、ピョーンとカーブを描いて誰かの手の中へ入り込む。学校帰りの夜宮先輩だ。
もしかして、このお屋敷って……。
「あなたの名前は?」
『ぷい、ぷい』
可愛らしい声で、返事をしてくれた。
お父さんの言う通り、悪さをするようには見えない。
「プイプイ? とりあえず、プイプイって呼ぶね」
『ぷい、ぷい!』
喜んでいるのか、手の上で跳ねている。
か、可愛すぎる!
「他の人には見えないかもしれないけど、念のため。ここに入っててね」
制服のポケットへ忍ばせると、プイプイはスヤスヤと眠り始めた。
「ちょ、ちょっと待って! どこ行くの?」
何事もなく学校が終わって、帰っていたところ。急にポケットの中で動き出したと思ったら、ものすごい力で引っ張られていく。
プイプイのしわざだ。走って走って、止まらない。マラソンは苦手なのに、息が続かないよ。
やっと足が止まったのは、大きなお屋敷の前。柵できっちり囲まれていて、木や花がたくさん植えられている。
「すごい……お金持ちだ」
のほほんと見とれていたら、ポケットからプイプイが飛び出した。
慌てて捕まえようとしたら、ピョーンとカーブを描いて誰かの手の中へ入り込む。学校帰りの夜宮先輩だ。
もしかして、このお屋敷って……。