冷酷社長が政略妻に注ぐ執愛は世界で一番重くて甘い
検索結果で出てきた文言を見て、香蓮は妙に納得した。
玲志と毎晩のように愛し合っているのだから出来たとしても不思議ではない。
それに多忙で気づかなかったが生理も一週間以上遅れているのだ。
香蓮は掃除を中断し、しばらく吐き気が収まるまで体を休めてから、産婦人科を受診した。
当日予約だったので、待ち時間がとてつもなく長かったが夕方過ぎには診察をしてもらえた。
「はい。しっかり赤ちゃんの心臓も見えますね。七週に入ったところでしょうか」
香蓮の子宮を映し出したモニターを見ながら女医が告げ、香蓮は診察台の上で満面の笑みを浮かべる。
(赤ちゃんが将来できたらいいと思っていたけど、こんなにも早くきてくれるなんて……!)
「ただ、まだ今の時期はお母さんの体もお腹の子も不安定な時期にあたるので、無理はしないでくださいね。激しい運動や強いストレスがかかることからは離れてください」
「分かりました」