冷酷社長が政略妻に注ぐ執愛は世界で一番重くて甘い
立花は帰りかけたが、すぐに振り返って香蓮に二枚の紙チケットを差し出す。
「そういえばこの前、取引先の方からピアノの演奏会のチケットをいただいたんです。香蓮さん、ご興味はおありですか?」
「ショパン……素敵ですね……!」
彼女からチケットを受け取った香蓮は、じっくりと内容を読み込む。
ずっと気になっていた世界的な伴奏者の演奏とあり、クラシック音楽が大好きな香蓮の顔に自然と笑みが浮かんだ。
「私、用事があっていけないのでよかったら香蓮さんどうぞ。……社長もお好きでしたら、ご一緒に」
「え?」
顔を上げた香蓮の心臓が、ドキンッと大きく跳ね上がる。
離席していた玲志がいつの間にか戻ってきており、ふたりの傍までやってきたのだ。
彼は不思議そうな表情で立花の手に握られているチケットに視線を送った。
「何のことだ?」
「ピアノの演奏会のチケット頂いたので、奥さまとよろしかったらと思いまして。香蓮さんはお好きみたいなので、一応お渡ししておきます」
「そういえばこの前、取引先の方からピアノの演奏会のチケットをいただいたんです。香蓮さん、ご興味はおありですか?」
「ショパン……素敵ですね……!」
彼女からチケットを受け取った香蓮は、じっくりと内容を読み込む。
ずっと気になっていた世界的な伴奏者の演奏とあり、クラシック音楽が大好きな香蓮の顔に自然と笑みが浮かんだ。
「私、用事があっていけないのでよかったら香蓮さんどうぞ。……社長もお好きでしたら、ご一緒に」
「え?」
顔を上げた香蓮の心臓が、ドキンッと大きく跳ね上がる。
離席していた玲志がいつの間にか戻ってきており、ふたりの傍までやってきたのだ。
彼は不思議そうな表情で立花の手に握られているチケットに視線を送った。
「何のことだ?」
「ピアノの演奏会のチケット頂いたので、奥さまとよろしかったらと思いまして。香蓮さんはお好きみたいなので、一応お渡ししておきます」