NY・Sentimental

なのにカレンは平気な顔だ。
いたずらっこのように、肩をすくめて口角を上げ、俺だけにわかるように目でコンタクトをすると、外しかけたボタンをおおげさな動作で留める。

俺たちの秘密のコンタクトに気づいているやつはいるのかな。
共犯者のようなこの状態を心底心地よく思い、胸の底の底のほうに言い知れない疼きを感じるのは俺だけなんだろうか。


なぁカレン。俺だけなんだろうか。


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