NY・Sentimental

「一人で来いと行ってるわ。いますぐ。いますぐよ。セイジはいないわ。ジョージもね」
「じゃあ、せめてケイトと一緒に行きなさいよ」
「一人で来れば、契約すると言ってる」
「カレン! 一人で行くのはやめなさい。それ、どういう意味だかわかってるでしょ? あれだけ毛嫌いしてたじゃないモトムラのこと」

「わたしのバックについてるのは……これほど大きい会社よ。めったなこと言ってきやしないわよ」

「そんなことわからないわ。おかしいわよカレン。モトムラに今まで、絶対一人で会うなんてことしなかったじゃない」

「大丈夫よ。こんな昼日中よ? 食事しながら契約の話をするだけよ。$10000000の契約よ?」

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