NY・Sentimental
それから俺とカレンはバッテリーパークからフェリーに乗り、自由の女神のあるリバティ島に行った。
自由の女神を見ながら、不思議な出会いをした隣にいる彼女のことを思う。
俺は、間違いなく、君に出会うためにこのニューヨークに来たんだ。
いつもよりずっと低いヒールを履いているカレンの肩を抱いて引き寄せる。
小さいな。
高いヒールを履いている時にこんなことをしたことがないから、比べようもないけれど。
また、明日からカレンはあの異常に高いヒールを履いて、戦闘モードでマンハッタン中を駆け回るんだろうな。
会社では上司のカレンを、俺はずっと陰で支えていくよ。
でも……。
「なぁ、一つだけ約束してくれよカレン」