NY・Sentimental

俺の部屋に帰り、二人で簡単なパスタを作って食べた。


後片付けが終わる頃、カレンを後ろから抱きしめる。


「今日も泊まってけよ。明日、ここから二人で出社しよう?」


そんな俺を、やんわりとカレンは押し戻した。


「ダメ。服もないし帰らなくちゃ」


「いいよそんなの。同じスーツで。シャツも洗濯しただろ?」


「セイジはクリーニングに出してるからシャツにシワ、ないけど、洗濯しただけじゃシワだらけだからダメ!」


「せっかくデパートに行ったんだから買えばよかったか」


「家族が心配。ね、セイジお願い」

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