NY・Sentimental
「Mr.サイトウ、そういうことを言うこと自体、セクハラにあたるねぇ。いやでもいいよ。カレン。いつものナイスバディ全開もいいけど、清楚もいいよ。うん。俺はこっちもいい。いやいつもいいけどね」
「はぁ?」
何をみんな言っているんだろう?意味がわからない。
隣を見ると、セイジが必死に笑いをこらえているのがわかった。
抱えた自分のお腹を拳で押しながらうつむいてるけれど、その大きな肩がくつくつと震えている。
何?なんなの?
その意味を理解したのはビルを出てからだった。
コートの前のボタンを留めようとして、なんだかいつもより胸元が窮屈に感じることに気づいた