NY・Sentimental
「それでそのAsakiと結婚しようと思ったの? 責任から? セイジって意外とストライクゾーンが広いの? それともそのケ? 中学生だなんて」


そこまで黙って聞いていたジェシーが計算の抜けていることを言ってくる。


「違うって。言ったろ? それは四年前の俺が入社の年にあった話だ。その時俺は二十三、悠馬と朝希ちゃんは十五だ。今は二人とも大学生だよ」


「そんなに何年もその二人との関係を保ってたの?やっぱり保障とかなの?」


「心配だったからね。朝希ちゃんは陸上ができなくなってから、もう一つの特技のピアノに打ち込み始めて、一芸入試というので高校もちょっと変わった制度のところに進んだ」


「Asakiが気になるのはわかるわね。セイジが人生を変えちゃったんだものね。でもなんでそのYumaって子にまで関わってるの?」


「二人は同じ高校に進んだんだ。まあ悠馬が普通じゃなかなか入れないほどの難関高校を朝希ちゃんを追いかけてムチャ頑張った結果なんだな」
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