NY・Sentimental





カレンが自分の家族を守ろうと、ソン・ホールディングスに移り、今はブルガリアにあるイスタンブール支社に赴任していったことを、俺はジェシーから聞かされた。


頼ってほしかったよカレン。


俺だって朝希ちゃんの学費のことがあるから、会社をやめてここを離れるわけにはいかない。


せめて彼女が大学を卒業するまでは、俺には学費を払う、という責任があるんだ。


でもカレン。


俺から気持ちが離れて距離を取ったわけじゃないんだよな。


俺のことをもう嫌いになったわけじゃないと、そう信じていいんだよな?


< 330 / 351 >

この作品をシェア

pagetop