NY・Sentimental
「言ったでしょ? いつでも自分のスペックに合わない重い荷物を胸にくっつけてるようなもんなのよ? ついでに全部、洋服だってオーダーってわけにいかないから、わたしみたいな細身のデザインが好きな女には、胸だけがやけにきついの!あのほうが働きやすいし、通じるジジィには最適かと思ったんだけどな」
「最適すぎて危ないんですよ。そりゃ、今まではそんな輩に会わなかったのかもしれないけど」
「そぉねぇ……」
曖昧に返事をすると、首をごきごき横に振りながら、歩き出した。