NY・Sentimental

若いのに肩が凝る辛さというのは、男にはたしかにわからないかもしれないな、と思う。

疲れているとはいえ、男の俺に本音をもらすほど、大変なんだろうな、とも思う。
だけど。
シャツを開けている時、上から見た時の胸の谷間がしっかり自分の脳裏にやきつけられているのも確かだ。

これは、たぶん俺だけじゃない。
だからやめてほしい。
その気持ちは日増しに大きくなって、最近では、他の男がカレンをいやらしい目で見ているんじゃないかと思うと耐えられないほど不快だ。

ああ、そうだ。
今はそんなことより、もっと大事な、千載一遇のチャンスなのだ。
カレンの背を見つめながら、またグズグズと謝り損なっている自分を再確認し、心底うんざりする。

全く何週間もいったい何をやっているんだ俺は。
カレンはあんなに自然に謝るじゃないか。

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