社長室に呼び出されたら、溺愛生活が待っていました
この言葉を信じて
翌日の10時頃、玄関のチャイムが鳴る。

私が出ると、初樹さんだった。

「花重、お父さんの体調は大丈夫?」

「大丈夫です、ただ仕事をしていて休んでくれなくて……父の都合がつくまで客間まで待っていて貰えますか?すぐにお茶を入れます」

「ああ、もちろん」

客間に初樹さんを案内して、お茶を入れる。

お茶を出した私を初樹さんが心配そうに見ている。


「花重、大丈夫?顔色が悪いように見えるけど……」


「あ、すみません……少し寝不足で……!」


私は無理やり笑顔を作って返事をしたが、初樹さんにはお見通しのようだった。
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