夜にしか会えない魔女は夜がキライ
ママにいつまで入ってるの!って怒られてお風呂から出て来た。あたしだってちょっとアンニュイな気分になりたい時だってあるんだからわかってほしい。
ぶぅぶぅ言いながら冷やしていた残りのレモンスカッシュを冷蔵庫から取り出して階段を上がった。
タオルで髪の毛を拭きながら自分の部屋のドアを開けて電気を点ける。
あたしの窓から見える隣の部屋の電気も点いていた。
「……。」
その窓じゃない、隣角っこの窓を開けた。
レモンスカッシュのペットボトルを勉強机の上の置いて代わりにスマホを手に持って、トンッとタップして電話をかける。
「…はい」
だいたい2コールもかからないで繋がるの。
「穂月!今何してた?」
「今…予習してた」
「えらい!」
6月の終わり、窓を開けても生ぬるい風しか入って来ないけど。
「ねぇねぇ今日星がキレイだよ!」
「さっき見て来ただろ」
「今もキレイなの!」
ガタッと電話の向こうで物音が聞こえる、穂月が立ち上がって窓を開けた。
「6月は星がキレイに見える時期だから…って前も言った気が」
「言ってた言ってた!ねぇねぇあれってなんて星?」
「ん、どれ?」
「あのオレンジ色のキラキラしてる星!」
「あー…あれは1等星アークトゥルス、それでそこから南にいったところでひときわ目立ってるのが1等星スピカだな」
「へぇー…南ってどっち?」
「……。」
喉が渇いたのでくるっと向きを変えて勉強机の上に置いたペットボトルを取ってベッドに座った。
「カラスは何してるの?鳴き声聞こえないね」
「もう布団入ってるよ」
「え、早くない!?」
ごくごくとレモンスカッシュを流し込んでキュッと蓋を締める。まだ髪の毛は塗れたままだったけど、そのままごろんとベッドに寝転がった。
ぶぅぶぅ言いながら冷やしていた残りのレモンスカッシュを冷蔵庫から取り出して階段を上がった。
タオルで髪の毛を拭きながら自分の部屋のドアを開けて電気を点ける。
あたしの窓から見える隣の部屋の電気も点いていた。
「……。」
その窓じゃない、隣角っこの窓を開けた。
レモンスカッシュのペットボトルを勉強机の上の置いて代わりにスマホを手に持って、トンッとタップして電話をかける。
「…はい」
だいたい2コールもかからないで繋がるの。
「穂月!今何してた?」
「今…予習してた」
「えらい!」
6月の終わり、窓を開けても生ぬるい風しか入って来ないけど。
「ねぇねぇ今日星がキレイだよ!」
「さっき見て来ただろ」
「今もキレイなの!」
ガタッと電話の向こうで物音が聞こえる、穂月が立ち上がって窓を開けた。
「6月は星がキレイに見える時期だから…って前も言った気が」
「言ってた言ってた!ねぇねぇあれってなんて星?」
「ん、どれ?」
「あのオレンジ色のキラキラしてる星!」
「あー…あれは1等星アークトゥルス、それでそこから南にいったところでひときわ目立ってるのが1等星スピカだな」
「へぇー…南ってどっち?」
「……。」
喉が渇いたのでくるっと向きを変えて勉強机の上に置いたペットボトルを取ってベッドに座った。
「カラスは何してるの?鳴き声聞こえないね」
「もう布団入ってるよ」
「え、早くない!?」
ごくごくとレモンスカッシュを流し込んでキュッと蓋を締める。まだ髪の毛は塗れたままだったけど、そのままごろんとベッドに寝転がった。