夜にしか会えない魔女は夜がキライ
「穂月さぁー、やっぱもう少し運動した方がいいよ」
「わかってるわそんなことっ」
「ちょっと社交ダンスしただけで息切れとか…ダサい」
「緋呂が体力あり過ぎるんだよ!つーか緋呂がめちゃくちゃ振り回して来るから!」
まだマイムマイムは流れていたけど、片付けが始まる前にグラウンドに戻らないとだから図書室から出て来た。
遠いしね、ここ。
一段一段階段を下りながら、体育祭も終わりか~ってしみじみ思いながら。
「あ、そーだ!吉川さんリレーがんばってたよ!」
「へぇー、体育得意だったんだ」
「まぁあたしには勝てなかったけどね!」
「緋呂にかなうやついねぇよ」
あたしの前をスタスタと歩いて、階段を下りて行く。顔が見えないからどんな表情で言ってるのかわからなくて。
「……。」
だから言いたくなっちゃった。
「ねぇ、保健室に吉川さん来なくなって寂しくなかった?」
穂月の背中に向かって、ちょっとだけドキドキして。
「なんで寂しいんだよ?」
でもいつもと変わらない声で返って来たから。
「だってっ、喋り相手いるじゃん!寂しくないかなって…」
「いらないよ、喋るのめんどくさいし」
「え、喋るの嫌いだったの!?いっつも長電話してたの嫌だった!?」
背中を追いかけて隣に並んだ。
少し見上げるようにして、穂月と目を合わせた。
「長電話は嫌いだけど、緋呂と喋るのは嫌いじゃない」
「……。」
えっと、それはどーゆう意味?
どう受け止めれば…
「緋呂には気使わなくていいし」
「なにそれ!?」
そーゆう意味なの!?
ちょっと期待しかけちゃったじゃんもうっ!!
でも…
「じゃあこれからも電話してあげてもいいよ?」
「なんで上からなんだよ」
穂月があたしを呼んでくれるならうれしい。
あたしが穂月のためにできることってなんだろうって、何が穂月のためになるのかまだわからないけど…
あたしがいてよかったって思われるようなそんな人になりたいの。
だから見ててね、遠くからでもいいから見付けてね。
あたしだけを。
あたしは絶対穂月の隣に帰って来るから。
「わかってるわそんなことっ」
「ちょっと社交ダンスしただけで息切れとか…ダサい」
「緋呂が体力あり過ぎるんだよ!つーか緋呂がめちゃくちゃ振り回して来るから!」
まだマイムマイムは流れていたけど、片付けが始まる前にグラウンドに戻らないとだから図書室から出て来た。
遠いしね、ここ。
一段一段階段を下りながら、体育祭も終わりか~ってしみじみ思いながら。
「あ、そーだ!吉川さんリレーがんばってたよ!」
「へぇー、体育得意だったんだ」
「まぁあたしには勝てなかったけどね!」
「緋呂にかなうやついねぇよ」
あたしの前をスタスタと歩いて、階段を下りて行く。顔が見えないからどんな表情で言ってるのかわからなくて。
「……。」
だから言いたくなっちゃった。
「ねぇ、保健室に吉川さん来なくなって寂しくなかった?」
穂月の背中に向かって、ちょっとだけドキドキして。
「なんで寂しいんだよ?」
でもいつもと変わらない声で返って来たから。
「だってっ、喋り相手いるじゃん!寂しくないかなって…」
「いらないよ、喋るのめんどくさいし」
「え、喋るの嫌いだったの!?いっつも長電話してたの嫌だった!?」
背中を追いかけて隣に並んだ。
少し見上げるようにして、穂月と目を合わせた。
「長電話は嫌いだけど、緋呂と喋るのは嫌いじゃない」
「……。」
えっと、それはどーゆう意味?
どう受け止めれば…
「緋呂には気使わなくていいし」
「なにそれ!?」
そーゆう意味なの!?
ちょっと期待しかけちゃったじゃんもうっ!!
でも…
「じゃあこれからも電話してあげてもいいよ?」
「なんで上からなんだよ」
穂月があたしを呼んでくれるならうれしい。
あたしが穂月のためにできることってなんだろうって、何が穂月のためになるのかまだわからないけど…
あたしがいてよかったって思われるようなそんな人になりたいの。
だから見ててね、遠くからでもいいから見付けてね。
あたしだけを。
あたしは絶対穂月の隣に帰って来るから。