大嫌い、なのに抗えない。〜冷酷警視との子づくり契約婚〜

プロローグ


「んっ、や……っ!」
「嫌?身体はそうは言っていないようだが」


 まるで逃がさないとばかりに鋭い双眸が燈里(ともり)を見下ろす。
 獲物を捕える狼のような瞳に屈するものかと言いたげに、燈里は睨み返すがむしろ逆効果。

 煽られた分はたっぷりお返ししようと言わんばかりに、再び燈里の小さな唇をこじ開けて舌を挿し入れる。
 どんなに固く結んでも、あっさりと侵入を許してしまう自分が憎いと思いながら、甘美な舌と唇を享受した。


「いや……っ!」


 彼の舌はどんどん下へ下へと移動して行き、いつの間にか剥き出しにされていた双丘に到達していた。
 先端の突起にちゅうっと吸い付かれると、燈里は思わず体を仰け反らせてしまう。

 嫌だ嫌だと跳ね除けたいのに、全身に力が入らない。
 片方の先端は舌で弄ばれ、もう片方の先端は指でつままれる。双方から与えられる刺激に意思とは正反対に何度も体は震え、出したくないのに声にならない声が漏れ出る。

 ひとしきり堪能した後、男の手はスカートの中の太腿をさわさわとまさぐった。
 触れただけで敏感に反応してしまう程、燈里の体は蕩け切っていた。


「だめ……っ!」
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