【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。
「それに、宣伝にもなると思うんだ。だから受けてほしいと思っている」
「でも、このスケジュール結構長期間だよね?」
スケジュールを眺めていると「やったらいいんじゃない」と郁斗さんの声が聞こえてきた。
「やりたいならやればいいよ。百合ちゃん、ドラマ監修憧れるって前に話していたよね。チャンスが目の前にあるんだから受けるべきだよ。それに、そのスケジュールだと、俺のいけばな巡業と重なるから俺も忙しいしタイミングはいいと思う」
「いいの?」
「俺は全然いいよ。というかやってほしい」
郁斗さんはそう言って私の頭を撫で撫でした。
「ありがとう郁斗さん……私、受けます。受けたいです、これ」
兄に伝えると、先方に話を通すと言ってくれて今日は帰って行った。
その翌日、兄に話を聞きに行こうということになって私はテレビ局にいた。
「大きい……」
テレビ局はなんとも大きな場所だった。