【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。



  ***


 それから一ヶ月。指導に関しては基本的なことが終わりに近づいて茉縁さんと舜也さんとの合同練習は終わり今日からマンツーマンで練習が始まっていた。


「……そういえば先生も踊るんですよね第一話で」

「えぇ。そう聞いているわ。とっても緊張するけど」


 茉縁さんとはとても仲良くなり、休憩時間は普通に話すようになっていた。同年代のお友達が少ないしこれはとても楽しい時間だ。


「そうなんですか? でも、いつも大きな舞台で踊ってるのに緊張するんですね」

「まぁ、ね。あんな本格的なカメラは初めてで」

「私、楽しみにしてるんですよ。あの相手役の舜也さんも楽しみだって言ってましたし、スタッフさんも楽しみにしてるみたいです」


 え、そんなに期待されても……いつもの公演より緊張してるのに。それにそれが全国放送されるとかもう撮影まで身が保つだろうか。まだクランクイン前なのに。

 不安いっぱいのまま、日にちは経っていきクランクイン当日を迎えて最初の撮影は公演の場面から始まる。

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