【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。



「とてもお似合いです! あとは髪飾りも持ってきたのでいくつかご覧になりますか?」

「見ます、ありがとうございます」

「いえ、小ぶりな物をご用意しいました。お着物の色が黄色がメインだと聞いていたので同系色で揃えています」


 呉服商は、十個ほどテーブルに並べ一つ一つ見せてくれた。髪型はシニヨンをする予定なのでつまみ飾りとドライフラワーのを選んだ。黄色のお花が可愛らしくて一目惚れだ。


「ありがとうございます。では、奥様のお着物は後日お届けいたしますので」


 そう言って呉服商は帰って行った。お母さんもお父さんにおねだりしていて本当に仲がいいなと感心しながら準備はなんとか整い、美容師さんとも打ち合わせをしてあとはお見合い当日になるだけになる。

 そういえばお相手聞くの忘れちゃった。どんな人だろうか……いい人だといいけれど。




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