【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。
お見合いをする場所は、奥らしいのでその途中骨董品らしきものが飾られていた。きっと父は価値とかが分かるんだろうなと思うが全くわからない。
個室の手前にあるお手洗いも教えてもらい奥へ進むと、そこには綺麗な華が飾られていた。
確かこれは、木瓜とピンポンマムだった気がする。それに、郁斗さんの作風に似てる……?去年の春の作品に似てる気がする。
「そちらは月森耀壱さまの作品になります。朝来てくださって生けてくださったので」
似てるんじゃなくて、まさかの本人のだった!
「……そうなんですね」
郁斗さんが生けたってことは私のお見合いも知っているのかな、と思ったりして個室の前まで来る。
そういえば、個室からは大きな池が見えて日本庭園も素敵だって言っていたなぁ……それだけは楽しみだ。