【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。
「……大丈夫? 百合ちゃん」
「は、はい。な、なんとか……」
郁斗さんに心配されながら焼香を郁斗さんからしてその次に私がすると両親たちが焼香をした。
そしてついに誓杯が行われる。誓杯は、神前式の三三九度に当たるものだが神前式とは違うのは酌み交わす順番だ。神前式は新郎がして新婦が行うが、仏前式では新婦からなので私からやることになっている。
お神酒を配られて私から飲み、郁斗さん、そしてまた私で酌み交わし夫婦の契りとなる。
そうして参列者も配られた杯を三回に分けて飲みほす『親族固めの杯』が終わると後は僧侶の法話を聞いて一同が起立して合掌・礼拝をして退堂となりホテルへと戻った。