【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。



式が終わったが、私たちはこれで終わりではない。


「百合乃様、お疲れ様でございます。さてお着替えをさせていただきますのでよろしくお願いいたしますね」

「はい、よろしくおねがいしますっ」


 これから行われるのは披露宴ではなくメディアへの結婚発表の記者会見だ。
 だからそのために白無垢を脱がされ会見用と決めていたものへと着替えをする。郁斗とお義母様と一緒に決めた薄紫の打ち掛けに衣装替えをして、髪も洋髪にセットし直してもらいメイクも施された。

 まるで公演の時のような早着替えに圧倒されながら着替えは完了したので部屋から出ようと姿を確認していれば、郁斗さんも着替えをしてやってきた……着替えるの早い。


「薄紫も綺麗だ。百合ちゃんはなんでも似合う」

「ありがとうございます。郁斗さんも紺色似合ってて素敵です」


 さすが、世間から“国宝級”って言われている人だ。何を着ていてもかっこいい。


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