【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。
妃菜乃は、俺と同い年で明るく年相応の女の子。昔からかっこいいと持て囃されていたこの顔を見てうっとりとしてその辺の女のような反応を見せた。だが、百合乃は大人しくお淑やかな箱入り娘という感じでとても可愛らしかった。
この日はあまり話せずに終わってしまって、その後も稽古で一緒になることがあったが話は出来ずにいた。そんなある時、祖母に誘われて千曲流日本舞踊発表会へと見にいくことになった。
日本舞踊をみるのは初めてだったけど、あの姉妹が出ると聞いてとてもワクワクした。
二人は演目の最後の方で最初に出てきたのは姉の妃菜乃だった。唄とかはよく分からないが、彼女は完璧だった。
周りの観客もさすがだとか家元の娘だものねだとか言っていて完璧の踊りなのだと理解する。
妃菜乃が終われば、舞台は真っ暗になりアナウンスがかかり唄が聞こえ、そして一気に舞台が明るくなった。
そこには、美しい天女がいた。