【完結】国宝級イケメンの華道家は、最愛妻への情愛が抑えられない。




 私は頷いて、ベッドの近くに置いてある下着の回収をして足を床に付けて立ちあがろうとすると、ふらっとバランスを崩しそうになる。
 すると爽やかなフローラルで甘い上品な香りに包まれる。これは郁斗さんの、ネロリの香りだ。


「……っと、大丈夫?」

「ありがとうございますっ、ご迷惑を」


 体力はある方だと思っていたのに、こんな腰が抜けちゃうみたいになるなんて。世の夫婦ってすごい。 



「昨日はやりすぎてしまったと反省してるんだ……着替えはカバンにある?」

「はい、入ってます」


 確か、上の方にあったはずだと思い出して言うと郁斗さんはカバンを取りに行ってくれて渡される。私は、下着をつけて鞄の中の上の方に入れていたワンピースを取り出してそれを着た。
 パッと着られるワンピースにしておいてよかったと心の底から思いながら着替えをする。




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