遠回りな恋〜私の恋心を弄ぶ悪い男〜
「昨日はお酒の場だったし、外でだれが話を聞いているかわからないからきちんと話ができなかったんだけど……」
瑠璃はそこで一旦言葉を切ると、深呼吸して次の言葉を口にする。
「玲央と、どうなってる?」
瑠璃は真剣な表情を浮かべている。そういえば最近、瑠璃は玲央とまた連絡を取り合っているようだ。もしかして、また二人は付き合いを再開させようとしているのだろうか。……いや、玲央のお見合い話があるから、それはないとしても、再び私の仲良くしている友人と交流するなんて、玲央は一体どこまで私の周りに現れるつもりだろう。
「どうって言われても……。職場の同僚であり、上司……?」
セフレに成り下がっただなんて、口が裂けても言いたくない。と言うよりも、玲央への気持ちすら、他の人に気取られたくない。
あやふやな関係の私たちだけど、はっきりと言えるのは職場の同僚、これに尽きる。
そう答えるわたしに、瑠璃は揶揄い気味の口調で再び口を開いた。
「隠さなくてもいいよ。二人、付き合い始めたんでしょう? 真冬ってば照れちゃって可愛い」
思ってもいない言葉に、私は間髪を入れず返答する。
「は、何それ? そんなことあるわけないでしょう?」
冗談も休み休み言ってほしい。そんなこと、あるはずがない。玲央は今まで、私に対してそのような態度を見せたことなんて一度もないし、付き合う彼女は、決まって私の友人ばかりで、私なんて眼中にないはずだ。
そんな私の様子を見て、瑠璃はおかしいなと独言る。
「……玲央からね、今週に入ってから、真冬と付き合い始めたって連絡が来たんだけど……」
そう言って、瑠璃は私に玲央とのやり取り画面を見せた。そこにはたしかにそう書かれている。
玲央から文言に『瑠璃! 聞いて!! 真冬とやっと付き合えることになった!!』とある。そして、瑠璃も『まじか!! ここまで本当に長かったね、おめでとう! 今度真冬とご飯食べに行く約束してるから、惚気聞いてくるよ』とメッセージも残っていた。
瑠璃はそこで一旦言葉を切ると、深呼吸して次の言葉を口にする。
「玲央と、どうなってる?」
瑠璃は真剣な表情を浮かべている。そういえば最近、瑠璃は玲央とまた連絡を取り合っているようだ。もしかして、また二人は付き合いを再開させようとしているのだろうか。……いや、玲央のお見合い話があるから、それはないとしても、再び私の仲良くしている友人と交流するなんて、玲央は一体どこまで私の周りに現れるつもりだろう。
「どうって言われても……。職場の同僚であり、上司……?」
セフレに成り下がっただなんて、口が裂けても言いたくない。と言うよりも、玲央への気持ちすら、他の人に気取られたくない。
あやふやな関係の私たちだけど、はっきりと言えるのは職場の同僚、これに尽きる。
そう答えるわたしに、瑠璃は揶揄い気味の口調で再び口を開いた。
「隠さなくてもいいよ。二人、付き合い始めたんでしょう? 真冬ってば照れちゃって可愛い」
思ってもいない言葉に、私は間髪を入れず返答する。
「は、何それ? そんなことあるわけないでしょう?」
冗談も休み休み言ってほしい。そんなこと、あるはずがない。玲央は今まで、私に対してそのような態度を見せたことなんて一度もないし、付き合う彼女は、決まって私の友人ばかりで、私なんて眼中にないはずだ。
そんな私の様子を見て、瑠璃はおかしいなと独言る。
「……玲央からね、今週に入ってから、真冬と付き合い始めたって連絡が来たんだけど……」
そう言って、瑠璃は私に玲央とのやり取り画面を見せた。そこにはたしかにそう書かれている。
玲央から文言に『瑠璃! 聞いて!! 真冬とやっと付き合えることになった!!』とある。そして、瑠璃も『まじか!! ここまで本当に長かったね、おめでとう! 今度真冬とご飯食べに行く約束してるから、惚気聞いてくるよ』とメッセージも残っていた。