甘い夜更け。朝を憎んだ。
翌日。

俺と佐藤は登校時に教室には行かずに直接応接室へ来るように言われていた。
生徒会室で佐藤を待ってから一緒に応接室へ向かった。

「何も心配しなくていいから」

「心配なんてしてませんよ。蜜が居てくれるから」

当然だけど応接室は異様な雰囲気に包まれていた。
俺達が到着した時には既に全員が集まっていた。

校長、佐藤のクラス担任、記者とその妻。
そして佐藤の母親も同席している。

生徒会の顧問は居なかった。
クラス担任を受け持っているからだ。

ホームルーム後、授業がすぐに始まるから今日は立ち会わないことになっていた。

佐藤のクラスのホームルームは二年生の副担任が務めている。
クラス担任が受け持っているのは家庭科だ。
今日は四時間目までどこのクラスも授業がないから立ち会えるらしい。

そうじゃなくても、別日に授業を振り替えてでも佐藤のクラス担任なら立ち会いそうだと思った。
< 126 / 185 >

この作品をシェア

pagetop