甘い夜更け。朝を憎んだ。
「みつー、お客さんだよ」
夕方、五時三十分。
放課後の生徒会での作業時間も六時までと決まっている。
キリのいいところでそれぞれが帰宅の準備に取り掛かっていた。
副会長が会長席まで俺を呼びに来る。
「みつ」って呼んだ副会長を佐藤が自分の席から睨みつけていた。
「誰」
「ん、ドアのほう。来栖さん」
「来栖?」
副会長も同じクラスだから来栖とはけっこう関わりがあるみたいだった。
そう言えばバーベキューの時も割りと近くで楽しそうに遊んでいた光景を思い出した。
「いつ終わるか分かんないから来ちゃったんだってー。付き合ってんの?」
ニヤニヤと俺を見下ろす副会長の髪を、立ち上がってぐちゃぐちゃにしたら、
佐藤は今度こそ殺しにきそうな目をした。
「ばーか。戸締りお願いしていい?」
「はいはい」
「任せた」
「任されたー」
鞄を持って、生徒会室を出た。
佐藤のほうは見なかった。
殺されてしまうのは副会長じゃなくて俺のほうかもしれない。
夕方、五時三十分。
放課後の生徒会での作業時間も六時までと決まっている。
キリのいいところでそれぞれが帰宅の準備に取り掛かっていた。
副会長が会長席まで俺を呼びに来る。
「みつ」って呼んだ副会長を佐藤が自分の席から睨みつけていた。
「誰」
「ん、ドアのほう。来栖さん」
「来栖?」
副会長も同じクラスだから来栖とはけっこう関わりがあるみたいだった。
そう言えばバーベキューの時も割りと近くで楽しそうに遊んでいた光景を思い出した。
「いつ終わるか分かんないから来ちゃったんだってー。付き合ってんの?」
ニヤニヤと俺を見下ろす副会長の髪を、立ち上がってぐちゃぐちゃにしたら、
佐藤は今度こそ殺しにきそうな目をした。
「ばーか。戸締りお願いしていい?」
「はいはい」
「任せた」
「任されたー」
鞄を持って、生徒会室を出た。
佐藤のほうは見なかった。
殺されてしまうのは副会長じゃなくて俺のほうかもしれない。