甘い夜更け。朝を憎んだ。
「みつ…それって…」
「安心して、アマイ。あなただけじゃないから。ね、蜜先輩?」
俺の視線に気がついた来栖がビクッと肩を震わせた。
アマイは腰が抜けてしまったのか、その場にストン、とヘタリ込んだ。
「アマイ」
「みつ…」
差し出した俺の手に触れるけれどアマイは立ち上がれない。
代わりに俺がアマイと同じ高さでしゃがみ込んだ。
「きみは本当にいい子だったよ」
「みつ…わたしみつの…蜜の為に…ッ!」
「うん。分かってる。アマイが居たから全てうまくいったんだ。アマイの存在は必要だったよ」
「じゃあ…」
「アマイ。俺と最高にとびきりの秘密、共有しよっか?」
佐藤の瞳がキラッと光を放った気がした。
絶望からの期待。
いとも容易く心を蝕んでゆく。
「秘密って?」
「曖昧な言葉じゃ生ぬるいよね」
「…うん」
「本当にしちゃおうよ」
「本当に?」
「殺してくんない?来栖のこと」
くすくすと無邪気に笑う夜乃とばりの声で、狭い部屋が満たされていく。
夜が濃くなった。
雪はとっくにやんでいた。
「安心して、アマイ。あなただけじゃないから。ね、蜜先輩?」
俺の視線に気がついた来栖がビクッと肩を震わせた。
アマイは腰が抜けてしまったのか、その場にストン、とヘタリ込んだ。
「アマイ」
「みつ…」
差し出した俺の手に触れるけれどアマイは立ち上がれない。
代わりに俺がアマイと同じ高さでしゃがみ込んだ。
「きみは本当にいい子だったよ」
「みつ…わたしみつの…蜜の為に…ッ!」
「うん。分かってる。アマイが居たから全てうまくいったんだ。アマイの存在は必要だったよ」
「じゃあ…」
「アマイ。俺と最高にとびきりの秘密、共有しよっか?」
佐藤の瞳がキラッと光を放った気がした。
絶望からの期待。
いとも容易く心を蝕んでゆく。
「秘密って?」
「曖昧な言葉じゃ生ぬるいよね」
「…うん」
「本当にしちゃおうよ」
「本当に?」
「殺してくんない?来栖のこと」
くすくすと無邪気に笑う夜乃とばりの声で、狭い部屋が満たされていく。
夜が濃くなった。
雪はとっくにやんでいた。