マフィアの弾丸





 たしかに、門限だとか家庭事情でのルールだとか。

 ほかの家庭とはことなり、ちょっと変わった(ルーツ)はあって、その点厳しかった。というのは取り違えのないものだったけど。



 どちらかと言えば母方の父母(────私にとっては祖父母)のほうが
 むかしから印象大であったことが大きい。



 私は、家族や親戚のなかではたぶん、あまり『フツー』ではなかったのだと自負している。

 奇特、で、わりと物分かりの悪い、実直者だったのだと。




 ────変わり者だった。




 従兄弟(いとこ)の姉のような、聡くてどことなく愛想のよい器用に躱せるタイプでもなければ、
 再従兄弟(はとこ)みたく、『自分は自分』という個性を持っているワケでもない。


 かと言って、妹や弟のように物分かりのよい子どもでもなく。



 いわば、グレーゾーンの立ち位置だ。

 半端なのだ。


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