マフィアの弾丸





 ひんやり、と。ほんとうに。

 外の空気を感じた途端、肌を刺す冷気は、もう本格的な冬の来訪が近いことを示している。



 一応、ホテル内とは言え、
 換気もところどころの箇所で行っているせいか外気と、暖気が入り混じって
 微妙に・・・・・寒い。



 現段階、作りものの温かさすら、
 自然の寒さには勝てないのだな…なんて。

 冷える掌をさすさす、擦り合わせながら守衛さんに挨拶し、入り口を出たところだった、




 "ソレ"を、
 偶然、
 目撃したのは────…。


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