マフィアの弾丸
「…その減らず口塞がれるかおれのブツでナカ突っ込まれるかどっちか2択。選べよ」
「…………い、いや、…どちらも遠慮しておきます(絶対、卑猥な意味じゃん)」
「2択っつってんだろハナシ聞く気ねぇーなお前」
「……すみません」
「────ったく」
そんなふうに呆れながらも倒れ込んだ私の上体をソファーから軽々、引き起こしてくれ。
そのまま伸びた無骨な指先が
ナチュラルに、私の後頭部にまわって乱れた箇所を梳き、髪をととのえてくれる。
それはあまりに自然で、自然な所作で。
まるで当たり前のように事もなげにやってのけるのだ。