マフィアの弾丸
・・・・・・さすがにこいつデリカシーに欠け過ぎでは無いか?
歳上なのに『こいつ』と呼ぶのは無礼千万。と都度都度、控えめに堪えてきたけれど、ついに言ってしまった罵ってしまった(────否、正確には口には出していないが)
あまりに、空気を読まなさすぎるこの人のせいで悲嘆の涙もしゅるしゅる、引っ込んでしまうというもの。
私は必死に自分の顎を掴んでくる、見てくれだけが超絶美形のシルバーブルー頭の男の、離れない腕を「ちょっと」とぺしぺし叩いて猛烈の非難を浴びせた。
「ブっっサイクで悪かったですねあんたみたいに綺麗じゃなくて悪かったね世の中にはいっぱいいるし。一般人万歳だし、平凡上等だし歩く生殖器の餌食にならなくて良かったし私は私だし、…っ手!手、!離して、」
「いやソコまで言ってねー。そこそこは可愛いって言ってる。歩く生殖器は否定しねェーけど万人受けしそうなオンナはつまらんから抱かねぇ主義だ。舌な、ツッコまなくていーんなら舌でイかせてやるくらいには経験豊富だぞ。ん?ヤるか?舐められてーか?ちなみに下のほうだぞ?わかってっか?乳じゃねぇ、下だ。まぁ、テメぇの貧相な乳も愛でてやってもいー、」
「なん、っ!なっ!!?はっ!?!」
「─────…何してんだお前ら」
「おー。なんだ帰って来れんじゃねェのカーフ」
「早めに切り上げさせただけだ。…で?何やってる」
「ちょっ、」
「あ?乳繰り合い」
「違う!!」
ビタンッ!
「痛っ」