マフィアの弾丸





 Oh,no….

 なんてこと・・・・・っっ。




 母にならまだしも、もしかして祖父母に無断外泊の旨、つたわってないだろうな?




 「っぇ、待ってちょっと待って家族ってダレ?誰に連絡入れたの?」



 焦るがあまり、ソファーの背もたれに背を預け片腕を、ダランと縁に乗っけて寛いでたシルバーブルーヘアの男に、
 つかみかかる勢いで
 そう尋ねてみたら。


 あっけらかんと、「そーゆーとおもったから"お前の"から連絡入れといた」と
 ブラーん。



 垂れ下げられた、見慣れた自分のスマートフォンが眼前に、掲げられる。




 「あっ」

 「固定電話だったらダレ出るか分かんねぇしな。てめぇの連絡先から母親に直接、電話しといた」


 「…あっ。あぁそうでし……たか。
 すみません」




 一応、律儀に頭を下げて受け止ったスマホから連絡先アイコンのなかの、
 履歴をタップすると確かに。

 昨晩の時間帯で母にコールしたという記録がのこっている。



 そして、乗っかかる勢いでおもわず、
 アーウェイさんの足の間を跨いでた自分の体勢にも今さら、
 気付いてしまって。



 「…失、礼しました」

 「ほんとにな」


 「…」


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