君に会うために僕は

名前の話

泉ヶ丘中学校 1年3組 東山ルナ


私の名前は東山ルナです。

カタカナで”ルナ”と書きます。

実は自分の名前がずっと嫌いでした。

今回のように『名前の由来を発表する』という機会があるたびに私は自分の名前にがっかりするからです。

「”優”しい子になりますように」
「”勇”気がある子になりますように」

他の子にはいろいろな意味があるのに、私はお母さんが大好きだったアニメのキャラクターからそのまま名づけられました。お母さんが若いころから子どもにはこの名前を付けようと決めていたらしいです。

その他にも嫌なことが何度もありました。

小学校のころ、カタカナが本名だと信じてもらえず、「漢字で名前を書きなさい」と先生に怒られたことがあります。

ハーフでもないのに名前がカタカナだからそれで馬鹿にされたこともありました。

嫌いで嫌いで。本当に嫌いで。
本当の名前じゃないのに漢字で”月”と書いてごまかすようになりました。

だけど、今は嫌いではありません。
この名前を好きになれるきっかけをくれた人がいました。

その人は教えてくれました。

ルナは古い月の女神さまで、美しく銀の弓矢を持っていること。
生き物や植物、猟銃の神様でもあること。
よくわかりませんが、いろいろな名前も持っていること。
世界中から愛されている神様であることも教えてもらいました。

最初はだからなんなんだと思いました。
また馬鹿にされているのかと腹も立ちました。

だけど、その人は

「かっこいいじゃん。そんな神様と同じ名前なんて。しかも月ってめっちゃ大切なんだぜ」

そういわれました。
ついでにその人は月についても沢山教えてくれました。

実際にこう文章にすると何も解決していないように思いますが、…私はとても救われました。


『私の名前、かっこいいのかも…』

初めてそう感じることができました。


私の名前は東山ルナです。

漢字ではなくカタカナで”ルナ”と書きます。

今ではこの名前が大好きです。
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