彼女が恋をしたのは。

陽性

「ただいま。買ってきたよ!」

「ほら、葵が言ってた。カフェインレスの

コーヒーと、、それと、オレンジフレーバーの

カフェインレスの紅茶〜、とお菓子。」

「見て。駿しゅんさん。」

「妊娠してるかも、、。私。」

差し出された、妊娠チェッカーが陽性なのを

確認すると、つかさず

「ヤッター!葵。妊娠おめでとう㊗」

「俺に似た男の子かな?」

と満面の笑みで言うと、葵のお腹ところに

右耳をあてた。トクットクッと、生命を感じた。

「まだ、0か月だから、男の子か女の子かは、

分からないんですよ。駿しゅんさん。」

と葵はそれを嬉しそうに、ゆっくり目を閉じた。

それは12月入ったばかりの寒い冬のことだった。
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