彼女が恋をしたのは。

出会い

会社帰りに、今日は華金。

「飲み行こうぜ〜。俺の彼女も誘ってみました。」

「えっ。彼女来てくれるの？」

「もう一人、女の子呼んでおいたから！」

「えーっ。何だよ突然。緊張するな〜。」

いつもの行きつけの「とんきた」焼き鳥が、

とにかく美味しいお店だ。

お店に着くと、

「あっ、順君。」

と、手を振る髪の長い綺麗な女性だ。

「おっ。カスミ。紹介するよ

俺の親友、駿しゅん。」

「初めまして、、。駿しゅんと申します。

あっ、申しますって、会社じゃないか、

あれっ、駿しゅんです。順の幼馴染の、

よろしく。」

と、へんな自己紹介になってしまった。

「あっ。駿しゅんさん。初めまして。

話では聞いてたけど、面白い人ですね。」

と、くすくす笑う。

その横にいる肩の丈の黒髪の

これま綺麗な女性が見えた。

「初めまして。私、葵と言います。よろしくね。」

と可愛く自己紹介してくれた。

「あっ。可愛い方ですね。」

と言うと、

「お前。言うね〜！葵ちゃん困ってるぞ。」

「私、そんなことないですよ〜。

正直、私、

駿しゅんさんタイプかな。」

「えっ。」

俺はちょっと動揺して。

「俺と付き合ってくれるかな？」

と口早に言ってしまった。

「いやいや〜。早いでしょ〜。」

と順が言うと。

「いいえ。そんなことないです。」

と、真剣そうに葵さんは言った。

駿しゅんは、出勤のＡ４サイズのボロがきた

黒い鞄を地面にスッと置くと。

「お付き合いして下さい。」

と頭をさげて、

右手をすっと葵さんに、差し出した。

左手は少し恥ずかしそうに。

順が、

「お前。まだ酒も飲んで無いのに。

どうしたんだよー。笑い」

「いいんだろ。告白したって、、。」







「よろしく、お願いします。」






と葵さんはすっと言った。割とすんなりと。