溺れて、絆される
「エルル/////…電、話…出なきゃ…」

「ダメ…今は、リルルとの時間だから」
英琉の服を握りしめている莉瑠の手を優しく外し、その指先にキスを落とす。

「でも…
すぐ切るから…」

「ダメ。俺のことだけ考えてよ」

そう言って、莉瑠を抱き上げた。


ゆっくりベッドに下ろして、莉瑠を足で挟むように英琉も座る。

莉瑠の頬を包み込んで、口唇を重ねた。
頬や首にキスを落としながら、莉瑠のワンピースのファスナーを下ろしていく。

そして、英琉も着ていたシャツを脱いだ。

組み敷かれて英琉を見上げると、色っぽい表情(かお)で見下ろしていた。

「リルル、綺麗だね」

「エルルこそ…//////」

英琉の胸のタトゥーに触れた。
その手に手を重ねた英琉が「これ、リルル」と言った。

「え?わ、私…!?」

「そうだよ。
リルルを一生俺が守り、愛するって誓い」

「そうだったの?」

「3年間も、リルルを蔑ろにしたから」

「あ…」
(エルル、まだ自分を責めてるんだ……)

「ずっと…大好きだったのに、リルルを傷つけた」

「もう、そのことはいいの。
ね?」
ゆっくり、英琉の頭を撫でる。

「でも俺は、リルルに―――――んん…!?」
英琉の口を塞ぐように、莉瑠はキスをして奪った。

「エルル、大好き!」 

「リルル…」

「好き、好き、好き!!」  

「うん」

「私も、エルルがいい!
エルルの全部が大好き!!」

「うん、ありがとう。
俺も、大好き――――――」

英琉の顔が近づく。
自然と莉瑠も目を瞑り、口唇が重なった。


激しく抱き合う、二人。

英琉と莉瑠は、互いにこれ以上ない幸せに浸っていた。

「リルル…大丈夫?
ごめん。俺、まだまだ止まらない…」

「ん…身体、動かなくなる…」

「いいよ。
俺が世話してあげるから」

「んん…」

「だから、俺にしがみついて離れないで……」


もう……二度と、離さないから――――――
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