milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜
一瞬まったくわからなかったけど、両耳に輪っかのピアスをしているし、顔も声も遙さんと同じ。


「黒髪だったのでびっくりしました…!」

「そうそう、イメチェン。これもこれで似合ってるやろ?」

「はい!雰囲気が変わっていい感じですね」


遥さんに案内され、窓際のソファ席へ。


「みひろちゃん、今日はなににする?」

「今日はパンケーキセットでお願いします。お昼ごはん食べ損ねちゃって、お腹ペコペコなんです」

「オッケー、すぐに作るわ。飲み物は?」

「ホットのカフェオレでお願いします」


久々に、遥さんが淹れてくれるわたし特製の甘々カフェオレが飲める。

それを楽しみに、わたしは遥さんが調理する姿を眺めていた。


『かわいいよ。なんなら、その声聞きたくて、もっといじめたくなっちゃう』
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