milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜
「そんなんすぐにわかったで。遥がかわいいって思うコは、俺も同じように思うコやし。双子やねんから」


たったそれだけの直感で、彼方さんはわたしが“みひろ”だと見抜いた。


「みひろちゃん見て、遥が惹かれるのもわかった。やから、奪ってみたくなった」

「惹かれるって…、べつにわたしと遥さんはそういう関係じゃ…」

「でも、好きなんやろ?遥のこと」


彼方さんの言葉に胸がドキッとした。

わたしの心の中を見透かすように、彼方さんの漆黒の瞳がわたしを捉える。


「好きやなかったら、俺にあのことは遥には秘密にしといてほしいなんて言わんやんな?」

「それは…好きとかそういうのじゃなく、だれだって言いますよ。…あんな状況だったら」


しかも、迫ってきたのは双子の弟。

それを目撃したのは双子の兄。
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