執着心強めな警視正はカタブツ政略妻を激愛で逃がさない
お弁当箱を畳み立ち上がろうとすると。
「待ってください」
止めに入ったのは大須賀だ。これまでに見せたことのない険しい顔で、美都の前に立ち塞がる
「特殊捜査隊って今年発足したCITのことですよね? CITに連行されるって、ただ事ではないと思うんですが。喜咲さんはなんの容疑にかけられているんですか」
「容疑……?」
予想もしなかったワードに美都は目を丸くする。話を聞きたいだけだと言っていたけれど、それは『連行』なのだろうか?
「なぜ被疑者として連行すると?」
柳川も不思議に思ったのか、涼しい顔のまま大須賀に目線を向ける。
「それは……タイミング的に。今朝、警視庁内のサーバーで問題が起きたって騒がれていましたよね。その件でなにか疑われているんじゃないんですか?」
美都は初耳だった。そういえば、どこかのシステムが不調で使えない旨の通達が出されていたが、美都の業務には直接影響がなかったので、詳しく見ていなかった。
柳川は表情をぴくりとも変えず、淡々と尋ね返す。
「今朝の件は、単純なシステムの不具合だと連絡を受けていますが、なにか不審な点でも?」
「待ってください」
止めに入ったのは大須賀だ。これまでに見せたことのない険しい顔で、美都の前に立ち塞がる
「特殊捜査隊って今年発足したCITのことですよね? CITに連行されるって、ただ事ではないと思うんですが。喜咲さんはなんの容疑にかけられているんですか」
「容疑……?」
予想もしなかったワードに美都は目を丸くする。話を聞きたいだけだと言っていたけれど、それは『連行』なのだろうか?
「なぜ被疑者として連行すると?」
柳川も不思議に思ったのか、涼しい顔のまま大須賀に目線を向ける。
「それは……タイミング的に。今朝、警視庁内のサーバーで問題が起きたって騒がれていましたよね。その件でなにか疑われているんじゃないんですか?」
美都は初耳だった。そういえば、どこかのシステムが不調で使えない旨の通達が出されていたが、美都の業務には直接影響がなかったので、詳しく見ていなかった。
柳川は表情をぴくりとも変えず、淡々と尋ね返す。
「今朝の件は、単純なシステムの不具合だと連絡を受けていますが、なにか不審な点でも?」