執着心強めな警視正はカタブツ政略妻を激愛で逃がさない
一心に美都を見つめて、信じられないほど真っ直ぐに尋ねてくる。
「美都は? 俺を愛しているか?」
ごくりと息を呑み込んだ。
その答えを、哉明はきっと知っているのだろう。鈍感な美都もいい加減、自分の気持ちに気づいている。
「はい。愛しています」
答えると、涙が次から次へと溢れ出してとまらなくなった。
この思いが安堵なのか罪の意識なのか、美都にはよくわからない。
愛していると言ってもらえた喜びと、哉明の人生を台無しにしてしまうのではないか、そんな不安がまだ胸の内でせめぎ合っている。
でも、それでもふたりが幸せに結ばれる奇跡を信じたい。
哉明は涙を唇で受け止め、頬に触れた。
「結婚しよう。もう、異論はないな?」
「……はい」
くしゃりと顔を歪めて頷く。うつむく美都を、哉明はそっと抱きしめ包み込んでくれた。
もう時刻は二十三時を過ぎている。ふたりは車に乗り込み、エンジンをかけた。
「本当にこんな格好で、婚姻届を出しに行って大丈夫なんでしょうか」
美都は自身の格好を見下ろす。上はTシャツ、下はジャージ。
「美都は? 俺を愛しているか?」
ごくりと息を呑み込んだ。
その答えを、哉明はきっと知っているのだろう。鈍感な美都もいい加減、自分の気持ちに気づいている。
「はい。愛しています」
答えると、涙が次から次へと溢れ出してとまらなくなった。
この思いが安堵なのか罪の意識なのか、美都にはよくわからない。
愛していると言ってもらえた喜びと、哉明の人生を台無しにしてしまうのではないか、そんな不安がまだ胸の内でせめぎ合っている。
でも、それでもふたりが幸せに結ばれる奇跡を信じたい。
哉明は涙を唇で受け止め、頬に触れた。
「結婚しよう。もう、異論はないな?」
「……はい」
くしゃりと顔を歪めて頷く。うつむく美都を、哉明はそっと抱きしめ包み込んでくれた。
もう時刻は二十三時を過ぎている。ふたりは車に乗り込み、エンジンをかけた。
「本当にこんな格好で、婚姻届を出しに行って大丈夫なんでしょうか」
美都は自身の格好を見下ろす。上はTシャツ、下はジャージ。